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engineers-lt合宿レポート

diaryengineers_lt

3月9〜10日にかけてengineers-lt(エンジニアの登壇を応援する会)の運営メンバーで日光合宿に行ってきました。今回はこのコミュニティでどんなエンジニアにどういったサポートをしていきたいのか?というテーマでのディスカッションをしてきたので、その様子と自分の感じた内容を振り返ります。

adminsLT大会

まずは「エンジニアの登壇を応援する会」らしく、運営メンバー全員がどういう人なのか、どういう支援を行っていきたいのかという観点でLTを行いました。

自分は「ロゴ(仮)に込めた目指したいコミュニティのあり方」というテーマでLTを行いました。

自分以外のLTではどういった理由で関わっているのか、どういった方向に進みたいのかと個人にフォーカスした内容を話していて、

将来どうしたいのか、今どういう方向で進んでいるのか、自分はどうありたいのかなどの話を聞いているうちに、自分は他の人と比べると主体性が弱く感じました。

ワークショップ

今回、合宿の目的の1つに「自分たちが見つけたペルソナの成長支援する施策をアウトプットする」というものがあります。
その施策をアウトプットするため、9人の参加者が各3人ごとにチームにわかれワークショップを行いました。自分のチームはariakiさんとかめねこさんでした。

アイスブレイク

1つのコミュニティを運営する同士ではありますが、基本的にオンラインでのコミィニケーションをしているために相手を深く理解しているとは言えません。
そこで、アイスブレイクでは「実は…」といえるような自己紹介をするといいというヒントをもらい意外性のある自己紹介を行いました。
ただ、チームのお二人とも結構絡んだこともあったので、基本的なプロフィールはお互い把握しており、「実は…」ネタに振り切ったアイスブレイクになりました。

ペルソナ設定

アイスブレイクを終えたあとは、チームでサポートしたい人物像を考えました。
ただ、どういった人がいるかわからないので、事前にTwitterで募集した「成長支援アンケート」の結果を参考にしました。どういった人がアンケートに答えたのか?そういった人たちは今どういった問題意識を抱えているのか?などの回答をもとに現状を認識するところからはじめました。

アンケートを見るだけで興味深い、数値や傾向を知ることができました。(結果は後日公開予定です)

結果から自分たちのチームでは次のようなペルソナを設定しました。

- 名前:なかもとさん
    - 性別:男性
    - 年齢:26歳(7月7日生まれ)
    - 彼女がいてそろそろ結婚を考えたい
- 職業
    - バックエンドソフトウェアエンジニア(Java6)
    - 大卒・新卒入社4年目
    - 残業時間:月30時間程度
    - 年収:380万円

大卒で入社4年目の26歳のJava6エンジニア。多少の学習意欲はあるため、Javaの最新版についてのキャッチアップは独自で行い職場の環境とのギャップに悩むエンジニアです。基本的なプロフィールとは別に次のような情報も用意しました。

- 新卒教育を4月から任された
- 新しいテクノロジーを評価/採用する文化が無い会社に所属
- 概ねやりたい仕事をやれているが、レガシーな技術や評価が低いことに不満
- 社外に接点はないがブログ執筆や登壇を積極的に行う大学同期をTwitterで観測
- 客観的な自己評価ができない
- 転職に踏み切れない
- 新しい技術に興味はあって自己学習はしているが、精度は高くない

自分たちのチームはこのペルソナに対してどうすれば成長を支援できるかを考えていくことにしました。

課題抽出と解決策の検討

設定したペルソナに対して、課題抽出と解決案の検討を進めていきます。課題抽出の前にまずは理想像を話したところ次のような理想像にたどり着きました。

- 必要な最新技術を社内で利用できる
- 自身の学習内容について評価されている
- 正しい技術的な判断ができる仲間と仕事をできる
- 社外(外部コミュニテイや企業)との接点をもち交流している
- 収入の問題がなくなり結婚を決断
- 大学時代の同期に対する劣等感から開放。
- 技術について話す仲間から、客観的な評価を得られる。
- 相談できる人が身近にいる
- 自己を客観的に評価できる

パット見、ペルソナの人から見ると理想のように思えますが、自分たちは「6つの帽子」という思考フレームワークを利用し、よりよい理想像を探ることにしました。
6つの帽子は強制的に異なる視点で議論をする並行思考です。6つの異なる視点(客観的・直感的・肯定的・否定的・革新的・俯瞰的)と帽子を対応させ思考することで幅広く考えを巡らす方法です。

緑の帽子(革新的なアイディア)

緑の帽子は新しい視点やアイディアに対応する帽子です。
そういった念頭のままディスカッションをすると次のようなアイディアが出てきました。

- 小さいチームで勉強会を開催することで、複数メンバーで問題を認識できる
    - 最新技術を学習できる
- 収入の問題で結婚ができないのは問題では?
    - 人生の問題なので、最優先に解決したい
- イケイケ企業に対して劣等感ってあったっけ?
    - 最新技術を学べないことで取り残される焦り
- 自己を客観的に評価するのは難しい
    - 何かしらの指数でその人を評価するサービスが夜の中にあるべきでは?
    - 技術的な評価ができる
- イケてる開発をしたいといったけど
    - 具体的な目標を設定できる技術を身につけるべき

白の帽子(事実に基づいたアイディア)

白の帽子ではデータや事実を述べます。自分の視点などは入れないというのがポイントです。
ここでは中本さんと同い年での平均年収は中本さんより多少高く、中本さんの年収では結婚が厳しそうなどということがわかりましたが、有意義なデータは得られませんでした。

赤い帽子(直感的)

赤い帽子では直感的な意見を出します。結婚してほしい、転職活動したほうがいい、上層部の頭の硬さ、現職をこのまま続けた時の未来、まずは行動して欲しいなど各自が思っているような意見を出しました。

黄色い帽子(希望的)

黄色の帽子では希望的な意見を出します。ここでは、自分が会社でやっていることがレガシーであることを認識して、上司に伝えていることはよい、上司からの評価や自動テストの認識をしているのはよいなど、中本さんのいいところについての視点を得ました。

青い帽子(分析的)

青い帽子では議論の整理を行います。今までの議論で足りないことやよかったことを改めて話しました。次のような視点を得られました。

  • 行動にどうやったら移せるか
  • 自分がやってるのをLegacyと認識しているのはすごく重要
  • 問題の認識までは掘り下げられてきた

黒い帽子(批判的)

黒い帽子では批判的な意見を出します。今までの意見を通してから話したため次のような視点を得られました。そもそも問題は何だったのか?環境ではなく中本さんにあるのではないか?などより本質に近い問題に対して意見を出し合えました。

緑の帽子(2回目)

6つの帽子を一周させたところで、もう一回革新的なアイディアの緑の帽子を使って意見を出し合いました。黒い帽子の際に得られた「変化を嫌う」といった視点があったため、自己認識と他社からの認識がずれている、ちゃんと行動に移せていない、未来を見れていないから短期的な思考になっているなど手厳しい意見が出てきました。

青の帽子(2回目)

緑の帽子で、かなり突っ込んだ意見が出たので、2回目の青い帽子で議論の整理を行いました。最初に出ていた結婚の話はなくなっことや、成長を望んでいるわけではない、行動していないので変わらないなどの話が出て、そろそろまとめに入ることにしました。

現状の問題点と理想像

6つの帽子で意見を出し合ったので、「今どういったところが問題なのか?」という視点で次のようにまとまりました。

- 自分が不満と思っているものを認識できていない
    - 妥協できるもの、許容できないものの軸がない
    - 客観的になっていないので、言語化できない
- 自分の周囲をきちんと変えようとしていない
    - 周囲にやって欲しいという要望だけ投げっぱなしにしている
    - 具体的な行動をなにもおこしていない
- キャリアプランが描けていない
    - 自分の未来が定まらないから、隣の芝が青く映る
    - 努力すべきところがわからず、力を入れられない
    - 「俺も同じ会社にいたら同じだけ活躍できている」という現実逃避をしている
- 新しい技術を学んでいるのに、キャッチアップする方法を模索していない
    - 他者との交流を持たず、自分の中で完結している
    - 新しい技術に触れているだけで満足している
    - 優先度が決まってないので何から手を付けていいのかわからない
- 自分に甘えている
    - 常に楽をするための言い訳を考えている
    - 自分では十分やっていると思っている
- 自分の軸と世の中の軸がずれているのを認識していない
    - 第三者評価をされるのが怖いから転職活動に身をさらせない
- 「自分なんか」って言葉でごまかしている
    - 都合が悪い部分は、自己を過小評価しているように見せかけている
    - 責任を求められても、やるやる詐欺で行動を起こさない
- 楽をしたい
    - 成長したいわけではない
    - 「楽」の意味をはき違えている 

手厳しい意見ですが、これのなかのどれかに当てはまる人もいるのではないでしょうか?
こういった現状から、どういった理想像が描けるかを考えたところ次のようになりました。

- 自分がなりたい姿が描けている
    - 自己が客観的に評価できてる
    - 強みと弱みを分析し、目標が定まっている
    - 周囲に対して目標を宣言し、共感されている
- 変えるための行動をする
    - 転職も1つの手段だが、それがすべての解決策ではない
    - 自身及び周囲を変えるきっかけを作り出し、それに向かってきちんと行動する必要がある
- 会社以外の評価軸を持つ
    - アウトプットによって周囲からの評価を受け、それによって自信を得ている
    - 近しい環境を持つ他者と寄り添い、相対的に自身を評価できるようになっている
- 楽しい環境に身を置く
    - 「楽な状況」ではなくて、モチベーションを源泉として毎日の成長を楽しむことができる状況が作られている
    - 楽しいを言語化し、それを周囲に伝えられている

解決策

この理想像にたどり着くために、どういったことができるのでしょうか?

中本さんは非常に腰が重い人だと思います。しかし、何もしないまま年を重ねていくうちに必ず現状への違和感や不満を感じていくはずです。
そういった際に、コミュニティの先人が成功・成功している姿を見せて、自分も前に進む楽しさといったものを与えられる。そういったことが出来るコミュニティ・先人になっていきます。

- 成長に対する具体的な目標設定方法や**成功体験**を提示する
    - 頑張っている人と時間を共有することで、良い影響を与える
    - 成長体験ができる場所を提供する
- 成長の楽しさを理解させる
    - 自身及び周囲の変化と達成感を与える
        - 行動で変えられることを実感する
        - 1つずつ変えていく必要性を再認識する
    - 周囲を巻き込み変化するための方法を学ぶ
- 次のことを自身に問いかけ、結論を導く支援をする
    - 自分は、どうなりたいか
    - 自分は、何を大切にしているか
- 未来の可能性を提示する場所を提供する

合宿を通して

この合宿の最後にariakiさんから「この合宿を通して一番大事なワードはなんだったのか?」という問いがありました。
その問いに対し、自分の考えを述べるとするならば「可能性」という言葉がふさわしいと思っています。

今回自分たちが考えたペルソナのように、自分がやっていることは正しいと思い込んで可能性を自ら小さくしてしまうエンジニアはたくさんいると思っています。(恥ずかしながら過去の自分もそのような傾向にありました。)
エンジニアのサポートをするというのは、そのエンジニアの可能性を最大化するということに他ならないと考えています。

Admins LT大会でariakiさんが話していた「可能性とは現在+未来でどう成長するか」という言葉があるように、可能性を一番大きくするには今動き出すことだと思います。
応援する人だけでなく、自分の可能性も大きくして、大きなインパクトを生みたい。そう思った合宿でした。

感想

会社組織に入っていない自分としては、フリーランスで営業をしたり、アドバイザー・1エンジニアという立場で組織と関わっているが、engineers-ltはそれとは違う距離感で関わっているとと思う。
あまり人付き合いは得意ではないのですが、運営に参加するような人たちなので(いい意味で)暖かく迎い入れてくれています。
まだまだ拙いものが多いコミュニティだけれども、多くの人にとっての道標となるチームになりたいと感じました。

コミュニティとは別に個人としてどうするか?という気持ちにもさせられました。
自分はフリーランスを選んだ立場ですが、このままずっとフリーランスを続けられるとは思っておらず、将来に漠然とした不安を抱えるペルソナに合致する特徴をもつITエンジニアです。

そもそもITという産業自体が比較的新しくキャリアパスなんてものはなかったのですが、さらなる多様化が起きている現状、少なくない人たちが不安を抱えていると思います。
ただそういった不安の一方、Engineering Manager界隈ではEngineering Manager MeetupやEM .FM、OSS開発ではPatoreonのようなサービスで個人に対しての支援が出来るようになったり、OSSコミッターを雇う会社が出てきたりしており、いろんなエンジニアの生き方が少しずつ外に出てきました。会社員から独立してフリーランスになるって話もよく聞きますね。
そういった取り組みがもっと加速し、人と違っても不安を感じないような世界が実現できたら…という気持ちもあります。
漠然とした不安に押しつぶされず、人に背中を見せられる強さを持てるようになりたいと思った合宿でした。

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最後に、ワークショップを終えたあとに食べた湯葉御膳の写真です。とても美味しかったです。

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